大きな虹が架かった

eighterがジャニーズWESTに堕ちた。

舞台『関数ドミノ』を観劇。

人生は不平等である。そしてその不平等は"ドミノ"と呼ばれる人物によって起こされている。




瀬戸康史くん主演『関数ドミノ』を観てきました。実はわたくし、学生時代に『仮面ライダーキバ』を見て以来彼のファンでして、密かにひっそりと応援しておりました。今回の舞台を知り、勝村政信さんや小島藤子ちゃんなど出演されると知ってチケットを取りました。



ある地方都市で奇妙な交通事故が起こる。
見通しの悪い交差点、車の運転手は路上に歩行者を発見するが、既に停止できる距離ではない。しかし車は歩行者の数センチ手前で、まるで透明な壁に衝突するように大破した。歩行者は無傷。幸い運転手は軽傷だったが、助手席の同乗者は重傷。保険調査員の横道はこの不可解な事故の再調査を依頼され、改めて当事者と目撃者が集められた。するとそのうちの一人が、ある仮説を立てるのだった。彼の発言は荒唐無稽だったが、次第にその考えを裏付けるような出来事が起こり始める。(パンフレットより)




この舞台のキーワードは"ドミノ"。ドミノが倒れるように、己の願望や欲望がゆっくり時間をかけて、しかし結果として叶ってしまう現象や人物のことを作中で示す言葉です。そして、"ドミノ一個"とはたったひとつのドミノを倒しただけで全てが終わってしまうことを指します。

 



瀬戸くん演じる真壁薫は、事の発端である奇妙な交通事故にこの"ドミノ"が関わっているとの仮説を立てます。そして、事故を起こした"ドミノ"は事故の目撃者・左門森魚(柄本時生くん)であり、それを証明するために彼の監視を始め、様々な人物を巻き込み物語は進んでいきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



※ここから先はラストのネタバレになります。






 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左門が"ドミノ"であるという前提で物語は進んでいましたが、実は真壁自身が"ドミノ"でした。左門の良いように物事が進んでいるかのように見えて、真壁が望むように全ては進んでいたのです。

ポジティブに考えていれば、自分の望みはどんなことでも叶ったはずなのに、真壁はとてもネガティブですぐに諦め、都合の悪いことは全て周りにいる"ドミノ"のせいだと思い込み、自ら周りに"ドミノ"を作り出していたのです。

 

 

 

 

 

重い話ではありますが、笑えるシーンもありそこのギャップも楽しめる作品でした。

 

単純に、ポジティブに考えれば物事は自分が望むように進み、ネガティブならば周りに都合の良いように世界が進んでいるように感じてしまう、それを"ドミノ"で表したのだと感じました。真壁はネガティブだったがために周りに"ドミノ"を作り出し、叶えられるはずの自分の望みを叶えることは出来なかった。もしポジティブならば、もっと違っていたのでしょうか。

「もし、ドミノが自分に回ってきたらって考えるとそれは希望だと思わない?」うろ覚えですが、小島藤子ちゃん演じる秋山のセリフです。秋山は"ドミノ"の話を真壁から聞き、そして希望を抱いたのです。自分にも"ドミノ"が回ってくるかもしれないと。だからこそ、彼女はポジティブに物事を考えるようにしたのです。

 

作中に出てくる"ドミノ理論"はとても良く考えられていて、とてもリアルです。誰にでもある些細な幸運は自分に"ドミノ"が回ってきたからだ、と考えることが出来ます。勝村政信さん演じる保険調査員・横道は「もしかしたら学生時代、僕は"ドミノ"だったかもしれない。人生最大のモテ期だった」と秋山に話しています。こういう経験は誰しもあるのではないでしょうか。それを"ドミノ"として表現しているのです。

 

 

 

ここから先は個人的な感想になります。

今回、保険調査員役で勝村さんが出演されていて、事故のヒアリングのシーンからの登場でした。舞台のセットには室内を表している少し高めの4つの台があるのですが、名刺を渡す勝村さんはそれをギリギリで跨ぐ、というのを何度か繰り返し、一番最後に「あ、降りればいいんだ」と言うシーンがめちゃくちゃ可愛い。

昼公演では透明ボードに事故の様子を書くときにペンを取った瞬間落としてしまって、「あらあら、書くところ取れちゃったよ」って拾いに行って手に白いインクついちゃったり。ちなみに夜公演を見てこれがハプニングであり、勝村さんのアドリブであることを知りました。

車にぶつかったはずの田宮くん(池岡亮介くん)が無傷の理由を「彼の身体がめちゃくちゃ硬いとか」のセリフで昼公演より夜公演のほうが受けてて、瀬戸くんもちょっと笑ってました。その後の「彼がファンタスティックフォーの一員だとして」というセリフでもかなり受けてました。ファンタスティックフォー推しの勝村さん最高。

 

"ドミノ"である左門にHIVウイルスを消してもらおうと近づいた土呂さん(山田悠介くん)に、左門といてラッキーだったことは?と聞かれて、「パンチラを見る回数がすごい!」と、とにかくパンチラ推しでした。左門はパンチラの神様だったらしい。事故時、車を運転していた新田さん(鈴木裕樹くん)は「パンチラは男のロマン」(うろ覚え)と言ったり、横道が秋山に「秋山さん、パンチラについては「興味ないです」と言われてしまったり、ここだけでパンチラという単語をかなり聞きました。笑

 

瀬戸くんの情緒不安定感とクズさがとにかくすごかったです。身体を掻く仕草がとにかく不気味で不安を煽られました。ラスト、自分が"ドミノ"であると知り、悔やむシーンではなんとも言えない気持ちになりました。自業自得なので可哀想とは思えず、かといって他人事とは思えませんでした。引き込まれる演技で、すごい俳優さんになったなぁと改めて思いました。